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抜いた歯は生えてきません.削った歯は元に戻せません。歯科治療は両刃の剣であることを理解して治療を受けてくださるようおねがいします.

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歯科臨床の基礎となる考え方


 
 私たちがおこなっている歯科臨床は、近代歯科医学の上に、片山恒夫先生、安保徹先生、河合隼雄先生、中村雄二郎先生という四人の先生方の考え方を加味して組み立てたものです.


片山恒夫先生と一人の患者さん


大磯の片山セミナー(1982) 
 私は卒業してすぐに受講した片山恒夫先生のセミナーで大きな衝撃を受けました.

 そこには、今まで見たことも聞いたこともない、患者さんのためを考えた歯科臨床があったからです.

 特に歯周外科手術(フラップオペ)では手も足もでない、抜いてしまうのが当然だった重度の歯周病の歯が片山式ブラッシングだけでよみがえってしまった症例には驚愕とともに深い感動を覚えました.

 片山式歯周病治療を小西歯科医院でもおこないたいと強く思うようになりました.

 片山先生のような臨床をしたい、その一心で足しげく片山セミナーに通い、片山先生に教えを請いました.

 しかし、なかなか思うような成果があげられず、一時は片山式歯科治療はあきらめようと思った時もありました.

 
 
 そんなときに一人の患者さんに出会いました.タカヤスさんとしてこのホームページにも紹介した重度歯周病の患者さんです.《歯ブラシで重度歯周病を治す・歯ブラシの奇跡》

 前歯でコロッケをかじることもままならなかったこの方は、一日3時間、「歯槽膿漏-抜かずに治す」という本を参考に片山式ブラッシングを続けました.

 ブラッシングの効果は劇的でした.1年もしないうちに赤紫色だった歯肉は健康なピンク色を呈し、グラグラだった歯の動揺はほとんど治まってしまいました.

 「片山式ブラッシングはこれほどまでに効果がある!!!!」

 片山式の威力に圧倒されるとともに、この歯周病治療を完成させたいという感動にも似た強い気持ちが心の奥底から湧き上がってきました.

 しかし、片山式を目指して臨床を進めるうえで、障害があることにも気が付きました.

 片山式の大きな柱であった食生活改善や運動、呼吸法を臨床にとりいれることは想像以上に困難を極めました.

 そのようなときに一冊の本に出合いました.
 《片山恒夫先生》


医療が病をつくる


 免疫学者の安保徹先生がお書きになった、「医療が病をつくる」という本です.

 「医療が病をつくる」には安保免疫論の「白血球の自律神経支配の法則」をもとに歯周炎を含む組織破壊性の疾患は交感神経の緊張による顆粒球の過剰産生によってもたらされることが分かりやすく書いてありました.

 そして、組織破壊性疾患の予防や治療は副交感神経を優位にすること、具体的にはよく噛んで食べること、適度に運動すること、呼吸を大切にすることなどが大切であると述べられていました.

 よく噛んで食べることも、運動も、呼吸法もすべて、片山先生が生活改善の項目としてあげていたものです.

 安保先生の免疫論のおかげで、歯周病の治療には細菌へのアプローチとともに宿主因子のコントロール(ストレスをためこまない、寝不足に注意するなどのこと)が不可欠であることが理解できたのでした.

 そして、それは片山先生がおっしゃっていた”生活改善”に他ならなかったのです.

 
臨床歯周病学会で安保先生との教育講演
   この本に出合ったのち、熱心に「白血球の自律神経支配の法則」を勉強しました.

 その結果、安保先生とは臨床歯周病学会をはじめとして、何度か一緒に講演させていただく機会にも恵まれました.

 また「歯界展望」という歯科の専門雑誌で対談も実現し、安保免疫論に関して直接教えていただくこともできました.

 安保先生との出会いによって、私たちの歯周病治療「オーラルフィジオセラピー」がはっきりした形になってきました.
 《安保徹先生》


その患者さんを診る

 
  片山式の臨床と安保免疫論をもとにした私たちの歯周病治療法は「オーラルフィジオセラピー」という本に結実し、医歯薬出版から書籍として上梓することもできました.

 これで私たちの歯周病治療は順調に進められると思ったのですが、現実はそう甘くありませんでした.

 組織破壊性の疾患は交感神経の緊張を和らげ、副交感神経を優位にすればよいと分かっていても、ストレスフルな現代社会、宿主因子のコントロールはそう簡単にはいきません.

 ブラッシングも前述の患者さんのように、丁寧に長時間おこなう片山式ブラッシングができる人ばかりではありません.

 というよりほとんどの人が片山先生がおっしゃっていたようなブラッシングはできないというのが現実なのです.

 重度の歯周病治療では当初私が考えていたようなゴールにたどり着けることは少ない、ということが分かってきたのです.

 そして、同じような重度歯周病でも、それぞれの人によってそのゴールも治療の方法も違ってくるのではないか、と考えるようになってきたのです.

 歯周病が”治る”ということをどのように考えればよいのだろう、ということが大きな課題になってきたわけです.


 その時、参考になったのが河合隼雄先生の臨床心理学の考え方であり、アプローチでした.

 患者さんと私たちが一緒になって歯周病と格闘していると、自然と”落ち着いてきてきた”という状態が訪れるときがあります.

 歯周病学的コンステレーションといえるような時期がやってくるのです.

 心理学ほど深い意味合いのコンステレーションではありませんが、何となく重度歯周病治療のゴールはそのあたりにあるのではないかという安定した時期を迎えるようになるのです.

 河合先生の心理学に対しては、まだまだ消化不良以外の何ものでもありません.

 しかし、河合先生の心理学を勉強することで、歯科治療の考え方やゴールというものに関して新たな地平が切り拓かれるのではないかという手ごたえを感じています.
 《河合隼雄先生》


科学的な見方だけでは目の前の患者さんの役に立てないことがある

 歯科大学を卒業してまだ間もないころ、片山セミナーで知り合った歯科雑誌の編集者に歯界展望という専門雑誌への投稿を依頼されました.

 歯科の雑誌に自分の考えを活字として載せた初めての体験でした.

 タイトルは「科学の手からの落とし物」としました.

 科学的手法だけでは歯科治療は成功しないということがその内容です.

 セミナーで聞きかじった外科を行わない歯周病治療の正当性をキューブラーロスのことばなどを借りながら書いたものですが、今思えばかなり薄っぺらな内容のものでした.

 しかし、そのころから科学的なアプローチだけでは歯科治療はうまくいかないだろう、健康な歯まで削ってメタルボンド(セラミックの高額な歯)を入れることに血道をあげている歯科治療は間違っているという気持ちは持っていました.

 科学的だけでは歯科治療はうまくいかないことを勉強しようといろいろな書籍を買いあさりました.

 その中で、特にこの本だけは何とか自分のものにしたいと考えた本があります.

 中村雄二郎先生の「臨床の知とは何か」という本です.

 今手元にある本は1992年発行の第一刷ですから、ずいぶん前に手に入れたものです.

 中村先生は分かりやすく書いたとおっしゃっていますが、基礎知識のない身にとってはとても難しい本で、この25年の間何度も読みだしては挫折するということを繰り返してきました.

 しかしここ数年、河合先生の考え方に触れながら読み進めることで、おぼろげながら「臨床の知」の輪郭が見てきたような感じがしています.

 歯科臨床において「普遍性」「論理性」「客観性」という”科学の手からの落とし物”は何かということを見つけ出し、自身の歯科臨床の中に取り戻していくことは私たちの歯科治療において必要不可欠だと考えるようになりました.
 
 このホームページにも覚書のような形で、科学の知と臨床の知に関することを書いてあります.

 内容も大したことはないし、読みにくいと思いますが、備忘録として載せているということでお許し願いたいと思います.
 《中村雄二郎先生》




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