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抜いた歯は生えてきません.削った歯は元に戻せません。歯科治療は両刃の剣であることを理解して治療を受けてくださるようおねがいします.

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〒161-0032 東京都新宿区中落合2-20-6

お題目だけの”抜かない治療”


 
 ホームページのリニューアルの参考のためにいろいろなウェブサイトを閲覧していて驚いたことがあります.

 それは、歯を抜かないということをうたい文句にしたホームページがたくさんあったことです.

 最初は”抜かずに治す歯科治療”が広まってきたのかと思っていたのですが、その内容を読んでみてがっかりしてしまいました.

 「抜かない」というのは患者さんに来てもらうための甘い言葉で、実質が全く伴っていないからです.

 それぞれのホームページで「抜かない」としている方法を取り上げて、私の考えをお知らせしたいと思います.



「できるだけ抜かない」というのは「抜くこともあります」ということ

 ”歯を抜かない歯科治療”に関連して、ネットで一番多く見かける表現は『できるだけ歯を抜かない』という表現です.

 ”できるだけ”というのは、”場合によっては抜くこともあります”ということの裏返しの表現です.

 担当歯科医の基準によっては健全な歯でも抜かれてしまうことがあるので注意が必要です.

 その歯科医院の抜歯の基準をしっかり確認しておかないと、通常抜歯しないような歯でも簡単に抜かれてしまう場合があります.



歯周外科や再生療法では抜歯の対象となるような歯周病は救えない


歯周外科や再生療法の対象は中等度の歯周炎

 重度歯周病を歯を抜かないで治すというときに必ずでてくるのは歯周外科処置再生療法です.

 歯周外科や再生療法に関しては歯周病の項や片山式歯周病治療などこのホームページにイヤというほど書いてありますので、ここでは多くを語りません.

 一言で言うと、歯周外科処置や再生治療で抜かないと言っているレベルと、私たちが抜かない治療の対象としているような超重度の歯周病とでは、歯周組織破壊の程度がまったく違うということです.

 歯周外科や再生治療が可能な歯周組織であれば、外科手術や再生療法を行わなくても、オーラルフィジオセラピーで容易に回復可能です.


細菌に対するアプローチだけでは超重度の歯周病治療は難しい

 歯周外科や再生療法は
「プラークコントロール、スケーリング→ルートプレーニング→再評価→歯周外科(+再生療法)」
 という流れでおこないます.

 歯周外科処置行うには歯槽骨の支持量がある程度残っていることが前提で、歯槽骨がほとんど溶けてしまっているような重度の歯周病の歯を治療することはできません.


 ほとんどの歯科医があきらめて抜歯を宣言するような超重度の歯周病歯は宿主因子の問題や力の問題が複雑に絡み合っているので、歯周外科や再生治療をしたからといっておいそれと治せるわけではないのです.

 それは、これらの治療が細菌のコントロールだけをターゲットにした治療法だからです.

 歯周外科や再生療法をはじめとして、ジスロマックを使った歯周内科療法やある種のうがい薬、レーザー、その歯医者があみだしたという○○療法はすべて細菌に対するアプローチだけなのです.

 したがって、通常抜歯の対象となる重度の歯周病の歯を治すことはできません.

《歯周外科処置についてはこちら》
《歯周再生療法についてはこちら》

《オーラルフィジオセラピーについてはこちら》


マイクロスコープと抜かない治療は関係ない


マイクロスコープは根管治療に効果を発揮する

 マイクロスコープを使えば抜歯が避けられるかのような表現をしている歯科医もいます.

 しかし、マイクロスコープを使ったからといって、重度歯周病や歯根破折の歯、残根の歯を抜かないで治療できるわけではありません.

 マイクロスコープの利点は精密な根管治療ができるということです.

 根尖病変に対するアプローチが難しいとき以外には、歯を抜く抜かないにはそれほど関係しません.


細かいところまで見えるので、かえって抜歯したくなってしまう

 昔は根尖病変が大きいと抜歯ということもありましたが、現代では根尖病変は通常の根管治療で十分に治すことができます.

 したがってマイクロスコープがないと抜歯、マイクロスコープを使ったら抜歯せずに治療できるというわけではありません.

 マイクロスコープは通常気にならない亀裂がっきり見えてしまうので、それが気になって抜歯したくなってしまうと告白してくれた歯科医がいたことを付け加えておきたいと思います.



抜かない治療を希望する人はCTのある医院には近づかない方が良い


CTは骨があるかないかを調べる器械です
 
 CTは歯槽骨の状態を把握するための装置なので、この器械を使ったからといって、溶けた骨がよみがえるわけではありません.

 CTは骨があるか無いかの確認ができるだけです.

 さらに、CTは骨の透過像が強調されてしまうことがあるので、かえって抜かなくてよい歯まで抜かれてしまう危険性があります.


CTはインプラントの診断のための装置です

 CTを備えている歯科医院はインプラントを入れることを目的としてこの装置を設置しています.
 抜きたくない人、インプラントを入れたくない人はCTのある医院には近づかない方が無難です.

 何のかんのと理由をつけてインプラントのための抜歯を勧められることになってしまう可能性があります.

 歯槽骨のエックス線像は撮影時期やみる角度によって変わってきます.

 あるとき、吸収しているようにみえたX線像も時間を変えて撮影してみると改善しているようにみえることもあります.

 一回だけのCTの撮影で抜歯や歯周外科の必要性を判断するのは危険です.
 
 といって、CTの被ばく線量は大きいので、そう何度も撮影するわけにはいきません.

 繰り返しますが、CTはインプラントの埋入のために急速に広まった装置で、抜きたくない人にはあまり有り難くない装置だと思います.


エクストゥルージョンもクラウンレングスニングは補綴物のための処置


 エクストゥル―ジョンやクラウンレングスニングを抜歯を回避するための処置のように記載しているホームページもあります.

 エクストゥル―ジョンやクラウンレングスニングはむし歯や破折などで補綴物維持するのに必要な歯質の量が確保できないときに行う処置で、抜歯を回避するための処置ではありません.

 これらの処置の過程で、健康な歯肉や歯槽骨を一部除去しなくてはならないこともあるので、かえって歯周支持組織を失ってしまう危険性があります.

 あくまで補綴物を長く持たせるための処置です.



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