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歯周病は歯肉炎→軽度歯周炎→中等度歯周炎→重度歯周炎→末期歯周炎と進行しますが、段階を踏んで一律に悪化するわけではありません. 歯肉炎の状態で長い間留まっているものがある一方で、あるとき急激に重度歯周炎に陥ってしまうものもあります. また歯周炎はこの急激に悪化する時期と比較的病状が進行しない時期が繰り返されることも知られています.(ランダムバースト仮説) 歯肉炎が歯周炎に移行するきっかけは現在も不明で歯周病学者を悩ませている問題で、歯周病の発症進行に関してはまだまだ分かっていないことが多いのが現実です. |
《ランダムバースト仮説について詳しく》 |
歯周病の進行程度は歯肉炎は歯肉の腫れ具合をみることで、歯周炎は歯周組織の破壊されている程度で判断します. 歯周組織破壊の程度は歯周ポケット深さである程度推し測れますが、きちんと把握するにはデンタルサイズのX線写真が必要になります. 近年、パノラマX線写真の精度も上がってきており、CTでは立体的に歯槽骨の状態を把握することができるようになりましたが、歯周炎のX線診査はデンタルサイズのX線写真が基本になります. |
歯周病の進行程度は歯槽骨の残り具合に応じて6段階に分けられます. X線写真で歯槽骨の残存量を診て、歯周炎の進行程度を判断します. |
1)歯肉炎:炎症が歯肉のみに限局しているもので、歯槽骨の破壊はない 2)軽度歯周炎:付着が破壊され、骨が2/3以上あるもの 3)中等度歯周炎:歯根の2/3〜1/2程度の歯槽骨支持があるもの 4)重度歯周炎:歯槽骨が歯根の1/2〜1/3程度までのもの 5)末期歯周炎:歯槽骨の支持が1/3〜1/4しかないもの 6)危篤状態:歯槽骨がほとんど吸収してしまっているもの |
歯肉は引き締まって、健康なピンク色をしています. 歯ブラシの毛先が強くあったり、楊枝で突っついたりしても、簡単に出血することはありません. |
X線写真をみると、歯根を歯槽骨(白濁している部分)がしっかりグリップしていることが分かります. |
歯と歯肉の境目にプラークが溜まると、プラーク中の細菌の体内侵入を防ぐために歯周組織に白血球の細胞浸潤がおこり、赤く腫れたり、歯肉がふくれてきたりする炎症症状を呈します. 痛みはありませんが、出血しやすい状態になります. |
X線写真は健康歯肉と同様に歯槽骨が歯根をきちんと支えています. |
歯周炎の組織破壊は上皮性付着部からはじまります. 破壊が進行すると結合組織性の付着が壊され、さらに歯槽骨にまで影響が及ぼされるようになります. 付着が壊され歯と歯肉のつながりが失われ、歯周ポケットを形成します. |
歯槽骨頂(黄色矢印)の溶骨が始まり、X線写真ではその部分が少し黒くなって映ってきます. |
歯周組織の破壊がさらに進行し、歯槽骨の支持量が歯根の半分程度まで進んだ状態です. 場合によっては歯周ポケットから膿を排出することもあります. |
このX線写真では歯槽骨の支持量(黄色矢印にはさまれた部分)が歯根の長さ(青矢印にはさまれた部分)の半分程度になっていることが確認できます. |
歯根の半分以上溶骨が進んで、歯の動揺もはっきり自覚できるようになる状態です. 歯周ポケットからの膿の排出も確認できるようになります. この状態になると抜歯を勧める歯科医が多くなります. |
X線写真でも歯槽骨の不透過像が少なくなり、歯根の周りの黒っぽさが増してきます. |
歯槽骨の吸収が歯根の1/3以上進んでしまうと末期の状態です(青矢印). 歯の動揺も激しくなり、ポケットからの排膿も顕著になってきます. ちょっとしたことで歯槽骨の吸収が進行して危篤状態になってしまい、自然に脱落してしてしまうこともしばしばです. |
X線写真で歯根の周りがすべて黒くなってしまっている歯は危篤状態の歯です(黄色矢印). この写真を撮影した2週間後には2本とも自然に脱落してしまいました. |
診療時間 | ||||||
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