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歯周病の歯は医・患共同でがんばれば、歯科医自身がびっくりするほど救えるのだが、残念ながら、救う発想自体が、まだ歯科医の一部に芽ばえ始めたばかりだ−と前項でお伝えした. それに関連して、患者側として頭に置いておきたい、歯科医周辺の事情を−. 「このくらい侵されたら、その歯は抜く」と、歯科医たちは大学の教育で仕込まれる.豊中市の片山恒夫歯科医の実践は、大げさにいえば、この教育の内容と、根底から衝突する.卒後教育の体系にも組み込まれてはいない.健保の指導も、救歯にずっと冷淡できた.片山式は患者にとってはありがたい「新しい潮流」だが、現歯科界ではまだ、本当の少数派に過ぎない.だから、腕に自信のある多くの歯科医にとって、片山式は魅力的でも、実行には二の足を踏むことになりやすい、と推測できる.自分の常識を、みずから破壊する必要があるからだ.片山さんもこの推測に、うなずく. 実践をためらう理由を歯科医たちにきくと− まず抜かずに置けば、よくなるとしても何年かかかり、その間にはれて痛むなどの急性症状に、患者が悩む可能性がある.あげくの果て、抜歯や抜ける結果になれば、歯科医は@挫折感A患者の信頼を失う心配B患者への申しわけなさ、などを味あうだろう.良心的なことは間違いがなく、そして救歯法習得中の歯科医に対して、患者としては「うらまないから試みてくれ」と頼む必要があるかもしれない. 第二は健保も含めて費用面だ. 患者が自分の重症度に応じて歯磨きやアゴの鍛錬にまじめに励むとしても、 Aブラッシング指導Bぐらぐらの歯を安静に保つための暫間固定C悪い歯の負担を減らす咬合調整D歯根の歯石除去 などは歯科医に頼らねばならない. どれも、片山方式がまだ医療常識になっていないとか、健保ではえらく安いとかで、自費診療になる場合もないわけではない.「全部健保で」は現段階で、全歯科医には望みにくい.参考までに、大石さんの治療費は二年半で自費分が60万円ほど.ざっと月2万円になる勘定だ. 熱意がある歯科医と相談、とりあえずAとDだけなど、自分に大切なものを頼み技術一般化-健保認可の時期を待つのも、曲がり角の現状では現実的かもしれない. もっとも、ハシコい歯科医の中には腕にまったく自信のないまま、成算なく暫間固定をほどこす向きが出始めた.一蓮托生、健全に近い歯まで、抜けてしまう.その歯科医の「質」についてはきちんと見抜くよう、注意が肝要だ. =歯無しにならない話 P43-45 朝日新聞科学部 1984年発行= |
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