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抜いた歯は生えてきません.削った歯は元に戻せません。歯科治療は両刃の剣であることを理解して治療を受けてくださるようおねがいします.

TEL.03-3954-8844

〒161-0032 東京都新宿区中落合2-20-6

病む日本の歯科医療


歯科医療をとりまく環境の変化



 40年も前の話になりますが、私が大学を卒業したころは歯科医不足、小児のむし歯の洪水が歯科界の大きな問題でした.

 朝早くから歯科医院の前に順番待ちの長い列ができ、大学病院の小児歯科外来では、やっと順番がきたと思ったら、治療が必要だった乳歯は永久歯に生えかわってしまっていたという笑えないエピソードも残されています.
 
 それから月日は流れ去り、新設の歯科大学や歯学部が次々と誕生し、巷には歯科医院があふれかえるようになりました.

 歯科疾患の疾病構造も大きく様変わりしました.

 小児のむし歯は激減し、沈黙の病(silent disease)と恐れられていた歯槽膿漏(重度歯周炎)も減少の一途をたどっています.

 高分子材料をはじめとした歯科材料も技術も格段に進歩して、歯科を取り巻く環境はすっかり変わってしまいました.

 一方で、歯科医の考え方やモラルは40年前とあまり変わり映えしていません.

 若い歯科医たちは近代の進歩した材料学や技術は大学で勉強してきているのですが、その進歩した材料や技術を患者さんのために使うにはどのようにすればよいかということを教わらずに社会にでてきてしまっています.

 したがって、たとえ優れた器具や技術があっても、それを患者さんのために有効に使う能力が欠落しています.

 同じ歯科医の免許をもっていても、その知識や考え方、倫理観には雲泥の差があるということを知っておいてください.




歯科医師過剰とむし歯の減少と歯科医院経営


 現代日本の歯科医療には数々の問題が山積しています.

 インプラントの蔓延や歯の削りすぎ、安易な抜歯などがその最たるものですが、これらの問題治療が行われている裏には”歯科医師数の過剰、むし歯の減少、健康保険制度の改変”といった歯科医療をとりまく環境の問題が深く関わっています.

 はっきり言ってしまえば、現代日本の歯科医は患者さんの口の健康より、歯科医院の経営に目を向けざるをえない状況に追い込まれているということです.

 そのため、開業歯科医はインプラント、矯正、審美歯科などの自費診療に診療の軸足を移しはじめています.これらの自費診療はそれなりに知識や技術が必要なのですが、それらが不足したまま自費治療に着手する歯科医がたくさんいて、その人たちが問題を引き起こしているわけです.

 また、自費治療に誘導するために歯周病でも歯列不正でもその症状を大げさに言いたてる歯科医が急増しています.

 さらに、以前から指摘されている歯科医の勉強不足やモラル低下もはなはだしくなり、その混乱に輪をかけている状態です.
 《経営のための自費治療》
・歯科医の過剰と自費診療
・健康保険では経営が成り立たない
・自費診療の害



自費治療にまつわる話

 
 来院した患者さんのお話を聞いていると、信じられないような話が次々とでてきます.

 特にお金の問題がからんでくると、歯科医院という密室のなかでは空恐ろしいことが行われているようです.

《自費治療にまつわる話》
差し歯がとれたら70万円 
甘いキャッチフレーズには裏がある
全顎補綴の後始末
リカバリーできない歯科治療 


不安をあおる歯科医療


 歯科医院の過当競争の害は無謀な自費治療だけではありません.

 「歯周病を放置すると大変なことになる」、「歯周病が全身に影響を及ぼす」などと、必要以上に患者さんの不安をあおるようなフレーズを歯科医がしばしば口にするようになっています.これらの文言は患者さんを集めることを目的としたもので、それほど心配がないのに、患者さんに過剰な恐怖心を植え付けています.
《不安をあおる歯科医療》


不勉強な歯科医たち


 経営を優先する歯科医療では痛みや腫れなどの病理現象に対する治療の勉強はさておき、インプラントやセラミックを口の中に入れることや患者さんを自分の診療所に集めるための勉強ばかりしているのが日本の歯科医の現状です.

 歯科疾患に対する勉強不足により、間違った薬剤投与が行われたり、口の中全体の状態特に咬合(噛み合わせ)を無視して補綴治療が行われたり、逆に自分勝手な咬合論による過剰介入による悲劇をもたらしたりしています.

《勉強の足りない歯科医たち》
 ・治せない歯科医
 ・授乳中の抗菌剤と鎮痛剤
 ・咬合を理解していない歯科医たち 
  +咬合を理解して治療にあたる
  +”いわゆる正常咬合”
  +“見た目の正常咬合“は必要?
  +咬合にはあまり手をつけない方が良い